Microsoft365E5 Security　導入事例

サイバー攻撃が大企業に留まらず、中小企業もターゲットとなる時代となりました。
自動車業界においても2017年、2019年、2020年と被害が続いたこともあり2020年当社も属しているJAMA（日本自動車工業会）よりサイバーセキュリティガイドラインが強化されました。
　弊社も自動車産業におけるサプライチェーンを構成する一員としてセキュリティ強化を図る必要があると判断し、製品選定を行いました。
　その中でもMicrosoft社より、Microsoft365によるゼロトラストの実装のご提案をいただき、セキュリティに対して巨額投資をしている点、他Microsoft製品との親和性、自動化セキュリティによるデバイスやIDの保護、不審挙動からの未知の脅威の早期発見、リスク分析など様々な機能が連携作用する高機能なセキュリティ製品であることが大変魅力となり導入を決定致しました。

IntuneでのPC/スマートデバイスの管理において組み合わせて利用する上での複雑さや難解さがありました。ADのＧPOとIntuneのポリシーでできる事と挙動の差があったこと、元々他社製のデバイス管理システムとの混在関係であり、そこから離脱しIntuneに移行する上での影響を最小限にとどめることが苦労した点となります。
　条件付きアクセスにおいてはIPアドレスを特定できない環境にあるデバイスからのアクセスにおいて既存環境と排他になる部分もありポリシー実装に苦労しております。
　Microsoft365E5によるセキュリティ強化は高度なセキュリティ機能を備えていますが、機能が多く全てを理解し適切に設定して管理することは容易ではありませんでした。当初セキュリティーポリシーをきつめに設定したため今まで動いていたマクロが動作しなくなった、やアクセスできた場所にアクセスできなくなったなどの混乱も発生しましたが、それらが正しい挙動であるかどうかを分析しながらポリシーの調整を行っております。

同業者がサイバー攻撃による被害で業務停止を余儀なくされたという報道を役員、社員とも認識はしているためセキュリティ強化において概ね快く受け入れてもらえた、という印象を持っています。
また弊社では生体認証というインパクトある機能の導入も致しましたのでエンドユーザーにも「強化された」という実感と安心感をもっていただけたと思います。
　情報システム部門としましても脅威が発生した際にインシデントを社内横断的に俯瞰できる事、詳細調査ができる事、セキュリティスコアから次に行うべきセキュリティ対策が自動的に提示される点が非常に有益と感じております。

当社に「Microsoft 365によるゼロトラストの実装」をご提案いただいたMicrosoft社からの紹介があったこと、そして、365のみならずMicrosoft製品全般に知識を有しており、フットワークも軽そうな会社という印象を持った点が挙げられます。
また、当社としても今後長く運用していくシステムですので、社内に知識を蓄える必要がありました。その為、完全な作業委託という形ではなく、指南役としての位置付けのパートナーを求めていたという背景もあります。

IT企業でない弊社とIT業界最先端のMicrosoft社との間には、どうしても最新の脅威やIT技術に対して大きな意識の差が発生してしまいます。また実装に必要なライセンスなども複雑で難解であるため、この隔たりを埋めてくれるようなパートナーを探しておりました。
エフエスクリエーションはMicrosoft社の情報に明るく、製品に対する有益な技術や知識を提案いただけること、また複雑な仕組みや挙動について解説や指南をいただける部分が良かった点になります。
そのほかにもセキュリティ強化とは別ソリューションになりますが、Autopilotの実装、Teams、Share Point Onlineの外部共有制御、AVDの構築においても助力をいただくことができて大変助かりました。